第7章 お宝探しにご同行〜
ドカンっ!!!
「うわっ!!」
「何だ、こいつ!!」
挨拶がわりに、綱手様直伝の馬鹿力で持って奴らの足場である仏像を何体か吹っ飛ばした。
すると、全て焼き払ったとばかり思ってた蔦がどこからともなく湧き出てきて、私は素早くその場から離れて息を顰めた。
「うわあぁぁぁぁ!!!」
「ぎゃあぁぁぁぁ!!!」
奴らは、蔦に絡みつかれて締め上げられて飲み込まれていく。
絶えず断末魔が聞こえてて、骨の砕けるような嫌な音が聞こえてきて、何をされてるのかが何となく想像がついた。
イヤイヤ。
関わり合いになんてなりたくないわ。
助けたいとも思わないし。
やがて音が止んで、蔦はざわざわぞわぞわと嫌な音を立てて何処かへ引っ込んでいく。
しーん、となったところへそろそろと顔を出すと、死体と思しきものは見当たらず。こりゃ、持ってかれたな。
イタチ達も顔を出してきて、私はまた合流する。
意外にもあっさり片がついたね。
手を煩わせないで済んで良かったわ。
「さて、続きをやりましょうか。」
「そうですね。」
鬼鮫さんの言葉に、私はさて、と気を取り直して答える。
まだ光は漏れてて、巨大ライトみたいに一点だけを照らしてる。
「これ、まさかとは思いますけど五箇所全部解除しなきゃならないんですかね?」
私、忍遁札もう持ってないよ?
イタチを見ると、複雑そうな顔をしていた。
「どしたの?」
聞いてみたけど、それには答えずに首を振る。
「…中はどうなっているのかは分からないが入ったところで高が知れている。気は進まないが、一度出て札を用意してからここに入るか。」
うーん…。
そうすると、さっきみたいな奴らがまた入ってくるかもしれないんだよね。
しかも、これだけの光量が漏れてる所。
イタチの封印でなんとかなるものか…。