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もう一度、を叶えるために。second

第7章 お宝探しにご同行〜



「ふん…、本当にいるようですねぇ。相手はゴロツキと思しき奴が五人。」

「配置は?」

「入り口を固めているので、近距離戦になるでしょう。」

「近距離戦は望むところだけど、初手が不利だよね。」

タイミングを図られてるから下手すりゃ怪我するかも。

「良かったじゃないですか。救急箱の出番ですよ。」

確かに救急箱になるとは言ったけどさ〜。
思わず、じとっと鬼鮫さんを見上げる。

「…やぶさかじゃないですけど、痛いのは嫌じゃないですか。」

「忍が怪我をすること躊躇うなんて聞いたことがありませんよ。」

「忍の前に人間だと思いまーす。」

「いっそ、忍であることは諦めたら如何です?」

何でだろ…。
やめろと言われると、未練のない忍業もいらないと言えなくなる。

「…そんなことより影分身を出せ。一斉に出せばここを抜け出す時間くらいは稼げる。」

そうね、それが一番オーソドックスで無難だわ。

「ほ〜い。」

私達はそれぞれ一体ずつ影分身を出すと、前に配置し、一斉に走り出した。
当然、影分身に攻撃が殆ど集中してボン!と消えて、敵の配置情報が入ると同時に飛んできたクナイは全て叩き落とした。

威力もそう高くはない。
次に飛んできたのは、風の刃だった。
珍しい。
風遁使いがいるのね。
私達は感覚を頼りに、ランダムに飛んでくる風を避けるかクナイで逸らすかして攻撃を躱す。

罰当たりだけど、仏像の上に降り立ち、敵の確認をする。
五人の配置とそれぞれの武器、遁術の見極め、動き方とその予測。
風遁の他には、火遁と土遁で固められてる感じ。風遁が切り札なのね、きっと。
武器は…大したことないな。

うん、大体掴めた。

「取り敢えず、突っ込んでみてもいい?」

「無理するなよ。」

「どうせ突っ込むなら、風遁を潰してきてくれませんかねぇ。ちょこまかと厄介なので。」

「じゃ、当たればってことで。行ってきまーす。」

よし、反撃開始!

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