第7章 お宝探しにご同行〜
火遁の札から始まり、水遁、土遁ときて変化は見られず。
火遁は火花が散って終わり。水遁は水が蒸発しながら散って、土遁はぼこぼこと岩が生えてきてごろごろと転がり落ちただけ。
「残りは風遁と雷遁ですか。」
「どっちからいく?」
鬼鮫さんの後にイタチに聞くと、彼はうーん、と悩んでから雷遁を手に取る。
「びりっときそうだね。」
雷遁の扱いはちょっと苦手。
好きな属性なんだけどなぁ。
「さて、どうなることやら。」
「エニシ、少し下がってろ。」
「うん。」
お言葉に甘えて私はイタチの後ろに下がる。
一連の流れで仏像に札を貼り、そこにチャクラを流すとバチバチっ!と一瞬稲光と音が発生した。痛そう…。
が、今度はそれで終わりにならなかった。
「うわっ!」
火を灯したかのような揺らぎを見せたかと思ったら、部屋中が目を開けてられないくらいの光で満たされた。
「ちょっ…!どうなってるの、これ…!」
「一体何が…!?」
隣にいた鬼鮫さんも慌ててる感じ。
と、誰かに腕を掴まれて薄目を開けると、目元を覆ったイタチだった。
「鬼鮫、ここから出るぞ…!」
「えぇ…!」
そのまま手を握られ、ぐいっと引っ張られて、私達はそのまま走り出す。
左手で目元を完全に覆って写輪眼にチェンジ。
部屋の輪郭で出入り口を見極めてそこに飛び込んでいく。
少しマシになった光量に左手を少し緩めた。
もうすぐ出口ってところで、ぴくんと引っかかる。
人の気配がする…?
…やばいかも…!?
私は咄嗟に握っていた手を引いて止めて、後ろから追走してきていた鬼鮫さんを右腕で止める。
「誰かいる…!」
「「……!?」」
私達は瞬時に体勢を低くする。
「…私が行きましょう。」
そう言うと、鬼鮫さんは影分身の術で一体出して出口に走らせる。
飛び出した瞬間、ヒュンヒュン!と音がして分身にクナイが刺さり、ボン!と消えてしまった。