第7章 お宝探しにご同行〜
「…いや、開けるかもしれない。」
「「はい?」」
イタチの呟きに、私と鬼鮫さんは見事にハモった。
で、互いに見合わせてから、鬼鮫さんは嫌そうに目を逸らした。
失礼だよ!
ま、いいや。
「で、どういう事?」
まさか、本当にびよーんと皮むくの?
「…いや、どう考えても無理だろ。」
イタチは私の手振りで意図を読み取り、呆れとも憐れともつかない目で見返された。
「そうじゃなくてだな。もし、これが土遁で包まれたのだとしたら、中身があるんじゃないかと思ったんだ。」
「いやいや、中身は岩なんじゃないの?」
中身は只々岩がみっちり埋まってるんじゃないの?
ぽんぽんって叩いても空洞って感じしないよ?
写輪眼で見ても、中身はひたすらに岩。
「あなたは馬鹿なんですかねぇ。あぁ、馬鹿でしたね。」
「ど、う、い、う、い、み、で、す、かっ!!」
なんなのさー!!
それを見て、イタチは視線を一度切って小さく息をつく。
「上手く割ることが出来れば、あるいは中身が出てくるやもしれん。」
「あぁ…。割る、ね…。」
そりゃそうか…。
「本気でそれを思いつかなかったとは…。いやはや、あなたにはある意味尊敬の念を抱きますよ。」
「…左様でっか。」
よくもまー、次から次へと意地悪が出てくるこって。
「で、だ。これを割れるとしたら、お前しかいない。」
イタチは岩の球に手を当てて見上げる。
私は、釣られる様に見上げた。
うーん、出来るかしら?
勢い余って全部割りそうな…。
それともなけりゃ、全く割れないか。
「出来るだろ?」
その声にイタチを見ると、自信に満ちた疑いなどまるでない様な微笑を浮かべていた。
「買い被り過ぎじゃない?」
笑って答えるも、イタチは揺るがなかった。
「正しく見込んでると思うが?」
「ふはっ。」
そこまで言われちゃあ、やらないわけにはいかないよね。