第7章 お宝探しにご同行〜
光が指し示す先にあったのが、同じく仏像。
心なしか、さっきの仏像と似てるかも。
仏像って今まで全部同じ顔で似た様な格好って思ってたんだけど、違うのね。
人間みたいとは言わないけど、ちゃんと個性があってお顔立ちもそれぞれ違うの。
で、これにも背中側に何やら彫刻がされていた。
「今度は”明行足”、か…?」
へぇ、みょうぎょうそくって読むのかぁ。
それって一体なんぞや?
すぽっ
ん?あ…。
音の方に目をやると、鬼鮫さんはさっきと同じ要領で首を外していた。
「やはり蝋燭がありましたね。」
イタチはしゅぼっと狐火を出して灯し、鬼鮫さんが首を戻すとぽう…っと明かりが灯る。
で、やっぱり次の仏像が指し示めされた。
それを辿って、二人はすたすた歩き出す。
…何かさ、もうちょっとロマンを感じたりは…。
いや、この二人には無縁だな。
私は思い直して二人の後について行った。