第7章 お宝探しにご同行〜
「くっ…!このっ…!」
踠いても踠いても外れやしない。
その内、巻きついた蔦がじわりじわりと体全体を締め付け始める。
どうしよう、どうすればいい?
“蛮行には鉄槌を”って、この蔦を傷つけることも含まれる?
「ぐっ…!」
迷ってる間にも、蔦は私の首にまで絡みついてきた。
首を絞められたらさすがに死ぬ。
もう迷ってられない。
私はチャクラを練って内側に集めると思い切り力を込めた。
すると、ぶちぶちぶちっと蔦が千切られ、両手が自由になった。
次が絡んでこない内に首に絡みつく蔦を、ぶちっと千切り取って投げ捨てた。
その間にも次から次へと絡みついてくる。
「キリが無い…!」
私は印を組んで、チャクラを目一杯練り上げる。
一気に終わらせてやろうじゃない!
「火遁、豪火球の術!!」
ゴゴーって音がするほど、盛大な火の玉が目の前を覆う蔦を焼き尽くしていく。
すると、半分以上焼けたせいか締め付ける力が緩んだ。
今だ!!
残りの蔦を引きちぎって急いで外に飛び降りる。
「はあぁ〜、こわかった。気持ち悪っ!!」
私は腕をさすりながらぶるぶるっと体を震わせ、今し方捕えられてた蔦の残骸を見上げた。
「…うわ。まだ動いてるし…。」
って事は足元も…?
ひぃぃ、動いとるがなっ!
「勘弁して…!」
私はうねうねする蔦の上を飛び跳ねる様に走りだした。
イタチ達はどこ?
きょろきょろと見回すと、蔦の残骸がある向こう側に見えた。
一瞬でこの距離を引き剥がされたの?ってくらいには離れてる。
どうやって行こうかな。
あれには近づきたくないし、かといって時間かけるのもやだし。
うーん…。
「仕方ない。背に腹は変えられない。」
私は、チャクラを練り上げていつでも術をぶっ放せる様準備すると、ギアトップで駆け出した。
足元がうねうね動いてるなら、もうどこ通ったって一緒よ!