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もう一度、を叶えるために。second

第7章 お宝探しにご同行〜




ボコボコと生えてきたその正体は…。

「仏像…。」

上のと比べると小さい…と言っても膝丈くらいはあるだろう仏像が、不規則にずらりと並んでいる。
間隔も不規則ならば向きも不規則。
こんな乱雑に置かれた仏像なんて怖いったらないよ。
しかも、ご丁寧に蔦がぎっしり巻き付いているから、一見すると何だか分からない。
石細工やら御尊顔やらが見える物がぽつりぽつりとあって、それで同じものだろうなぁって判断できたってかんじで。

私はしゃがんで、手前にあるぐるぐる巻きになってる像の蔦を一本引っ張ってみる。
すると、ぎしっと音がしてちょっと外れたかなーって所で止まっちゃった。
これ、だいぶしっかり絡まってるよ。
上にあった仏像みたいに、何かヒントがあるんじゃないかなって思うのに、これじゃあ見れないじゃんね。

私は順々に見て回る。
さっきと違って、蔓を踏む度にギシギシ言ってちょっと怖いけど、元々足の踏み場は無いものね。

像の前や後ろ、その周りを見て回ったけど、やっぱり蔦のせいでよく見えない。

うーん…。

どうにかならないか…

「な!?」

ズボっ!!

「うそ!何これ!?」

落とし穴に嵌ったみたいに下半身がすっぽり嵌って動けなくなった。
さっきまで落とし穴なんて無かったのに!
足をじたばたさせて床を探るも何も当たらず。
腕の力で脱出を試みるも、蔦に絡まりびくともせず。
どうしよう!?
どうやったら出れるの、これ!?

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