第7章 お宝探しにご同行〜
「そうですよねー…。今までは使う機会が少なかったから良かったですけど、頻度が増えるとねー…。」
今度からは刃こぼれした奴を一本でも残しておいて練習した方がいいかな…。
「今度教えてあげますよ。」
え、まじですか!
「いいんですか?」
優しい鬼鮫さんなんて珍しい。
「その代わり、兵糧丸の作り方を教えてください。」
お安い御用よ!
ってか私の兵糧丸、何気に気に入ってたんだね。(笑)
「オッケーです。よろしくお願いしま〜す!」
先生ゲットだぜ!
「…俺もやるからな。」
「イタチもやるの?」
研ぐのを?兵糧丸を?
しげしげと見ると、イタチの眉根がちょっとだけ寄る。
「…俺が入るとまずいのか?」
「いや、違うって。」
ってか何でご機嫌斜めになった?
私が首を傾げていると、鬼鮫さんはくつくつと笑い出した。
「嫉妬ですよ。」
「し、嫉妬?」
どういうこと?
だってイタチって私のこと煙たがってるじゃん。
イタチを見ると、珍しく渋面を作ってそっぽ向いていた。
「イタチさんはあなたが私と近しくなるのが気に入らないんですよ。」
「鬼鮫。」
イタチはいい加減にしろ、とばかりに止めに入った。
まっさか〜、と思ったけど、イタチの様子を見るとそうも言えないかも。
私が何も言えずにイタチを見ていると、イタチはいたたまれない様にそわそわとし出した。
「とにかく、俺もやるからな。」
そう言って足早に部屋を出ていく。
それを呆然と見送ってから、鬼鮫さんを見た。
「うっそ〜…。」
まだ信じらんない。
鬼鮫さんはそんな私を見て、楽しそうに笑った。