第7章 お宝探しにご同行〜
イタチはまだかな。
きょろきょろと周りを見回すと、刀コーナーにいた。
手にとっては、刀を抜いて物を見ている。
「…いい物あった?」
そっと近づいて聞くと、少し私の方を振り向いてからまた視線が刀に戻る。
「いや、ただ少し懐かしくてな…。」
そう言えば、昔は刀を持ってた事もあったねぇ。
「今は持たないの?」
「まぁ、な…。」
「ふーん…。何で今は使わないの?」
刀が使えるんならチャクラの節約にはなりそうなのに。
侍が刀を好む気持ちが少し分かる気がする。
武器の中では最強だと思うから。
でもイタチは寂しそうに少し笑う。
「色々思い出すんだ…。」
「…昔の事を?」
もしかして一族全滅の時に使った…?
イタチは黙ってたけど、多分そうだ。
「ごめん、余計なこと…。」
「いや、いいんだ。」
イタチは苦笑しながら持っていた刀を置くと、私を振り返る。
「もう買ったのか?」
「まぁね…。買う物決まってたし。」
私は買いたい物を予めピックアップしてから買い物に出る派。
だから、あんまり寄り道しない。
「俺も早く選ばないとな。」
イタチは私の手荷物を見て急ぎ出した。
「ゆっくりでいいよ、まだ時間あるから。」
刀かぁ…。
全部が無事に終わったら私も見てみよ。
どうせだったら、喜んでくれる物あげたいし。
私はイタチの背を眺めながらそう思っていた。