第6章 逃がさないんだから…!
途中で、鬼鮫さんに連れられたリニさん達と合流した。
「見つけましたか。」
「あぁ。」
イタチにおんぶされた私を見て、みんなはほっとした顔を見せた。
その中で、鬼鮫さんだけが不思議そうな顔をしている。
「…デイダラとサソリさんに出会しませんでした?」
そう言うと、イタチはぴくりと反応を見せた。
「あぁ…。だが、事なきを得た。」
鬼鮫さんは、ほう、と面白そうにイタチを見る。
「珍しいですねぇ。デイダラがあなたに絡まないなんて。それにサソリさんはあなたをとても珍しがったでしょうに。」
と言って私を見る鬼鮫さん。
…楽しそうだね。
「…っていうか、デイダラ?サソリ?って…誰ですか?」
「おや、あなたは会わなかったんですか。」
「まぁ…、そうですね…。」
正確には”記憶にございません”だけど。
説明も面倒なので省略で。
「そうですか…。デイダラは爆発大好き馬鹿で、サソリさんは傀儡使いなのですが。」
「……?」
待てよ…?
なーんか聞いた事ある様な…。
「…もしかして…。」
暁!?
あのサソリとデイダラ!?
「やはり会いましたか。」
「会いません。会いたくありません!」
冗談じゃない!
そんなアブノーマルな人に出会してたまるか!!
「やはり知ってはいるのですね。あなたには是非とも会ってもらいたかったですよ。」
「楽しそうに言わないでください。本気で嫌です!」
くくくっ、と楽しそう。
私、ぜんっぜん楽しくないからね!?
「…暁は極秘の組織で通ってるんだが…。何故知ってるんだ?」
イタチ…。
「…突っ込まないどいて。全部片付いたら話すから。」
隠す気力もありゃしない、ってね…。
「私も聞きたいですねぇ。」
「ぜっったい!話しません!」
鬼鮫さんのばか〜!!
「おや残念。」
私は縮こまり、イタチの背に隠れた。