第6章 逃がさないんだから…!
思わず体を強張らせたら、彼は更に大きなため息をついた。
「はぁぁぁぁ…。放っておいてあげますから話を進めてください。」
これ、何かを見逃してもらえたんでしょうか…?
なんかさ、突っ込んでいいのか、ほっといて貰えた分良しとすべきなのか迷うところだよね。
でも、藪蛇も困るから突っ込まないでおこう。
ふとイタチを見ると、巻物を開いたり閉じたりして、矯めつ眇めつ調べていた。
…思うところはあるが蒸し返す事になるから黙ってよう。
「それで、何か分かりました?」
「いや、何の手がかりもないな。」
てことは本当になんにも無いんだね。
うーん…。
でもさ、ここまで厳重に隠しといて"何もありません"はないよねぇ。
さっきみたくチャクラを当ててもダメなのかしら?
私は手の平にチャクラを集めて、そっと巻物に押し当てる。
すると…、
「……!?」
一瞬で景色が変わった。
「へ…?」
いきなりすぎない??