* 忍のハート ✿ 番外編 *【ONE PIECE】
第29章 ◆ 助けたい君 ◆ 夢主視点 ◆ ④ ◆
「お騒がせしました」
ロー)「船に戻るまでにその泣き顔をどうにかしろ」
「へーい」
あれからしばらく泣いていた私
泣き止んでもローを離さなかったけど
流石に寒くなったので船に帰ることにした
シャチ達の時は泣くの我慢出来たのに
ローを前にすると涙腺が緩む
目をゴシゴシと擦っていたら
ローに止められた
ロー)「擦るな」
「流石にバレるかな?」
ロー)「擦ったら余計にバレるぞ」
「むー」
船に帰ったらイッカクに怒られるのに
どうしたもんかと考えていたら
隣を歩いていたローが歩みを止め
私は数歩進んで足を止めた
ローの方に目を向ければ
ローは真っ直ぐ私を見ていた
「どうしたの?」
ロー)「⋯⋯」
「ロー?」
反応しないローを不思議に思い
ローの元まで足を進めた
目の前に付けばローに抱き締められた
いきなりの事で驚いた
「ぅえ?!どうしたの?」
ロー)「お前⋯1週間イッカクと寝れると思うなよ」
「へ?」
ロー)「そんな事したら1週間部屋に軟禁するからな」
「ぁ、はーい」
軟禁とか怖すぎる
言ったらまじでしそうだから素直に返事しといた
返事が気に入らなかったのか
ローが抱き締めてる腕に力を入れれば余計に引き寄せられ
私の首元にグリグリと頭を押し付けられてる
かわゆし
ロー)「本気だからな」
「分かってるって⋯ローと寝るよ⋯ロー以外とは寝ないから」
ロー)「当たり前だ」
冗談で言ったわけではないけど
ローがいじけているように見えて
嬉しくなってしまう
ローの背中に腕を回して私も抱き締めた
「ローも⋯今度また、体を操られたら怒るからね」
ロー)「この先そんな事はねぇよ」
「他の美人に現を抜かしてもダメ」
ロー)「それもねぇ⋯お前がいい」
「ふふっ⋯おかえり」
ロー)「⋯ただいま」
やっと聞けた《ただいま》の言葉
嬉しくて笑っていればローは小さな声でROOMを展開し
そしてシャンブルズで部屋に戻った