* 忍のハート ✿ 番外編 *【ONE PIECE】
第29章 ◆ 助けたい君 ◆ 夢主視点 ◆ ④ ◆
ロー)「⋯アヤ?」
「⋯おかえり」
私の言葉にローも言葉を失った
「やっと⋯あなたを取り戻せた気がした⋯目が開いた時からちゃんと分かってたんだけど⋯でも⋯」
ロー)「⋯⋯」
言葉が続かなくて
私は右手で目をおおった
泣きそう
「⋯分かってた⋯ウタちゃんが命をかけてあなた達を助けてくれたの⋯ちゃんと分かってた⋯でも、目を開けるまで不安で⋯さっきのやり取りも⋯安心して⋯ぅっ、⋯」
こんな状態で喋ったら涙が零れた
「⋯私は⋯ウタちゃんも、助けたかった⋯」
今は印の中にいるウタちゃん
私は左手で服の上から印のある場所に握りしめた
「⋯良かった⋯ローを取り戻せて⋯」
出来ればウタちゃんも生きてる状態で
ローを取り戻したかった
本当に⋯友達になれる気がした
さっきまで風や海の音
そして私の嗚咽の音が静かに聞こえていたが
ローが体を起こした音がした
そして涙を隠している右手を取られた
「⋯ゃだぁ⋯今、は⋯見なぃ、で⋯」
顔の向きを逸らして否定したけど
ローはそれでも私の右手を取って体を起こさせた
そしてローの胸元に私の頭を持って行った
ロー)「泣くならここで泣け。泣き止んだら船を戻るぞ」
「⋯ぅん"⋯」
私はローの背中の腕を回して抱き締めた
それに応えるようにローも私を抱きしてる腕に力を入れた
ローは静かに私が泣き止むまで待っててくれた