第28章 ◇ 助けたい君 ◇ 夢主視点 ◇ ③ ◇

藤虎）「迎え⋯ですかい？」

「そう。私という者がありながら他の人に現を抜かす、わるーい旦那をね♡」

藤虎）「ほぅ、旦那さんでしたか」

「そのわるーい旦那を連れ戻すにはあれを倒さないといけないの。だから邪魔されたくないんだよね」









ここまで正直に言えば藤虎は刀から手を離し
肩の力を抜いた






私はそんな藤虎に笑顔を向けた









「だから⋯今だけは協力しようね！海兵さん」









海兵の仕事は一般市民を守る事でしょ？















藤虎）「⋯⋯」








そういえば藤虎は私に背を向けた












藤虎）「あんたの動機は分かりやした⋯なら、あっしらは一般市民の方々を⋯あんたは⋯」

「あれをどうにかするよ。一般市民が巻き込まれないようにお願いね」

藤虎）「分かってやすよ⋯アヤさん」

「⋯⋯」












名前を呼ばれると同時に消えた藤虎









こんなタイミングで呼ばれると思わずびっくりして頬が緩んだ










やっぱりあの人好きだなぁ







ラブじゃないよ！ライクだよ！



私はロー一筋だよ！












なーんて頭の中で言い訳していたら
魔王の叫び声が聞こえ
自然と視線が向いた












さて⋯何からしようかね







とりあえず巻物から武器を出した