* 忍のハート ✿ 番外編 *【ONE PIECE】
第26章 ◇ 助けたい君 ◇ 夢主視点 ◇
街に着いた私は言葉を失うしかなかった
この島にはライブ会場以外
人の気配がない
それは分かっていた、が⋯
思わず目を見開いた
街だと思われる場所は瓦礫だらけだった
軽く壁に触れば
少し掛ける壁
この壊れ具合からして
5、6年なんてもんじゃない
もっと前だ
もっと前に壊されている
しかも壊れ方も人が壊したようには思えない
かと言って銃や大砲⋯銃器や銃火器類なんかじゃ
ここまで壊せない
だとしたら
能力者か?
まぁ何にしろ
この島で何かがあったのは間違いない
もっと調べる必要がありそうだ
そう思ったら思わずため息が出てしまった
船に戻すのはもう少し後になりそうだ
この島で嫌な気配を隠すように立っている城らしき建物
今度はそこまで走った
建物の中も人の気配はなくて
でも禍々しい気配だけがそこにはあった
いや、これは残像か?
残像が残る場所に向かえば
明らかに他と違う部屋の扉
何かを隠すようにあったその扉
見るからに頑丈そうに見えるその扉
「私の本職ってみんなが憧れる忍者なんだよね」
鍵開けが得意なの、私♡