第23章 ◆ 夢での出会い ◆ 夢主視点 ◆

気が付いたらその声の元まで走っていた









木の影にいた声の主は
木に体に預けるように長い手足をダランと力無く伸ばして寝転がっていた










思わず…息を飲んで…座り込んでしまった









声の主は…傷だらけで





右腕が無くて





顔色も悪くて





やせ細ってて





服も、ボロボロで…










私が座り込んだ時の音で
力無く開いている目がゆっくりこっちに向いた










…が…










？）「…だれ、だ？」

「…」









目が…見えてないのだろう





少し頭を上げて私に目を向けるも目が合わない










目は開いてるのに目の色が…







その…目の色は…





























ーーー絶望ーーー

































？）「なんで、ここに…人が…？」

「…」









私があげた守り石も、なくて





いつ死んでもおかしくない、程の…










？）「俺を、殺しに来た、の……は？」









彼の言葉を無視して気付いたら抱き締めていた





今にも壊れそうなこの人を見ていたら泣きそうになる










心が…締め付けられる









ロー）「…この、匂い…」

「…」

ロー）「…お、前……アヤ、なの、か…本当に？」

「ふふっ、疑うの？…私を忘れちゃった？」

ロー）「…っ、…そうか…これは…夢、なんだな…」

「…」








ローはそう言いながら左腕を持ち上げて私の背中に回った








ロー）「…温かい…」

「…」

ロー）「……目が、覚めたら…いなくなる、ん、だな…」

「…」

ロー）「…目が覚めるまで…そばに…いて、くれるか？」

「…ここにいるよ…私はここにいる…」

ロー）「…そうか…」