第19章 ◆ バレンタイン② ◆ 夢主視点 ◆

ロー）「お前…あの瓶の中身はなんだ？変な物じゃねぇだろうな」

「…変な物ではないよ、うん…」

ロー）「？」






困惑するローを放置して小瓶を取りにテーブルに向かった




でも、バレンタインをあげるってのだけでも初めてなのに
初めてのバレンタインでこれをあげる私って…







イッカクには昨日人払いを頼んである



嚇母には…念の為に、いつも頼んでる防音対策を徹底してもらってる





ローにも言ってないけど、ローの部屋を声とか漏れないようにしてもらってる



そういう行為の時だけだけど



だってクリスマスの時とか恥ずかしかったもん！






でも、それでも…やっぱり緊張で体が震える






ロー）「おい、大丈夫か？」





急にローの声が近くで聞こえて肩が跳ねた



振り向けば少し険しい顔のローがいた






「ぅわ！…あ、びっくりしたー…もう！驚かさないでよ！」

ロー）「瓶を握り締めたまま動かないお前が悪い」

「…うっ、…なんか、緊張しちゃって…」

ロー）「緊張？」

「うん…あ、ちょっと！」






ローに持ってた小瓶を取られて奪い返そうとするも届かずローは小瓶を眺めていた





このノッポめ！
こういう時に分からされる身長差！




思わず声を上げた






「ろ、ろぉ！待って！返して！」

ロー）「返す？これは俺のなんだろ？」

「そ、そうだけど…まだ心の準備が…」

ロー）「渡すだけなのになんの準備が…」






ローはそう言いながらラッピングを外した




片腕に私が引っ付いてるのに気にせず
片手に小瓶を持ち口を使って外していた





器用だな！