第19章 ◆ バレンタイン② ◆ 夢主視点 ◆

なんて考えていたらローは私の手を掴んで引っ張った





「ぅえ？！」





ベッドに座っていたローの元に飛び込む形でなだれ込んだ




ローも体を後ろに倒したから2人してベッドに寝転がってる




驚いて起き上がろうとしたが首元にあったローの手が私の後頭部に回って顔を寄せられた







ロー）「全部欲しい」

「うわー…それ反則」

ロー）「反則はお前だろ？包み紙なんて持ってない」

「うわー…バレてた」

ロー）「幻覚かなんか知らねぇが反則した罰だ…だからお前の全部が欲しい」

「うわー…普通気付かないのに…凄い口説き文句だね」






本当に…凄い事言ってる




私はゆっくり体を起こしてローに目を向ければ楽しそうに笑ってるニヤケ顔






ロー）「んで、本当は？」

「う"ぅ、やっぱり欲しい？」

ロー）「楽しみに待っててって言ったのはお前だろ？」

「楽しみになんて言ってない」

ロー）「言われた通り楽しみに待ってたんだがなぁ」

「いや、だから！楽しみになんて言ってない」

ロー）「俺を喜ばせたいんだろ？」

「…」






喜ばせたいよ、本当に…初めてだもん



喜んで欲しい







ローの楽しそうに笑ってる顔を見てたら
緊張半分…諦め半分…ぐらいの気持ちになった






私はローを小さく睨んで視線をテーブルに向けた




横目にローの視線も動いた



私の視線を追うように






テーブルの上には巻物から出した女の子が好きそうな小瓶



香水でも入ってんじゃね？って思われるような小瓶






綺麗にピンクのリボンを付けてラッピングしてある








ロー）「あれは？」

「…ろぉが、喜びそうな物…」

ロー）「は？」