第15章 ◆ 始まりの話 ◆ 夢主視点 ◆

私はなんで…ここにいなかったのだろう


私は…なんで…助けたくて…忍に…


なんで…なんで！なんで！！






もし…カカシまで起きなかったら…私…




















鼻の奥がツーンと痛くなってきて



上手く呼吸が出来なくなって



目が…視界が…ぐらついて



頬を…何かが…流れる感じがした











カカシに伸ばしていた手が止められた













ゆっくり顔をあげれば
苦しい顔をしていた師匠がいた






雨に打たれながら…『2人を連れて帰ろう』って言われた






「し、しょう"…リ"ンは？…死んだの？」

ﾐﾅﾄ）「…」




師匠は答えてくれなかった


私は力が抜けて…「…カカシ、は…生きて、る？」と声が震えていた







なんで震えているのかこの時は分からなかった





さっきまでの感じも分からなくて
師匠に手を引かれながら里に帰ったのは覚えてる






師匠の家に連れて帰られて


クシナさんに渡された




クシナさんに手を引かれながら
お風呂に入ったり
着替えたり…


クシナさんが抱き締めてくれたけど




リンが頭から離れなくて




私はクシナさんから離れて部屋に閉じこもった





それから
部屋の外からクシナさんが何か言ってたけど
私は聞こえてなくて




聞きたくなくて




部屋に閉じこもった






しばらくして
カカシが目を覚ましたって聞いたから
私は病院に向かって
そこでカカシが暗部になるって聞いたから
「私も暗部になりたい」ってお願いした








2人とも驚いていたけど師匠に『考えとくよ』って言われた







カカシの顔を見たら起きた事に安心したけど




複雑な気持ちになった















リンが死んだ





…カカシが…殺したん、だよね







私は…真実が聞けなかった…





聞くのが…怖かった…





だって…あの場で…カカシ以外死んでた



なら、カカシが…殺したんだよね







…そう言えば…
あの時、遠くですれ違った気配は…？