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櫻の花が咲く頃に。 【鬼滅の刃】

第2章 初任務





櫻乃side



「ねぇ!!!貴女!!花子は助かるわよね!!!鬼狩りなんでしょ?!人を助けるのが仕事なんでしょ?!早く花子を助けてよ!!!」



 そう私の肩を揺さぶる奥さん。亡骸を抱き締めながら、未だに現実を受け入れられない。



 ……あぁ…私のせいだ。



 私のように鬼によって悲しむ人を減らしたいから鬼狩りになったはずなのに。



 この人が悲しんでいるのは私のせいだ。



「貴女のせいよ!!!とっとと化け物を殺してればよかったのに!!!」



『……もうすぐ隠という事後処理の方々が来ます。後は私達にお任せください』



「何よ!!!アンタが代わりに死ねばよかったのに!!アンタみたいな薄っぺらい笑顔浮かべた奴なんて見たくないわよ!!!私の前から消えてよ!!!」



 ………消えて。さっきよ星月の言葉と重なる。



 星月の方に目を向けると、もう殆どが灰とかしていた。



 星月の美しい金髪も、頸の位置に合わせてガタガタ斬ってしまった。



 未だに持ったままの刀を振り、劣化しないように星月の血を落とすと鞘に収めた。




「………い゛や゛…まだ…まだ死にたくない゛…だって……だって…?」



 私は星月に近づき、頭をそっと撫でてあげる。



『もう大丈夫。貴女は人を殺す必要はない。鬼舞辻に怯える必要もないわ。大丈夫、だから…』


「あ゛…あなた、の…手……やさ、しい……手………」



 灰になって消えかけている己の身体を見ながら、星月は目を瞑った。






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