第2章 初任務
櫻乃side
私はその後、藤の家紋の家に戻った。
玄関で藤の家紋の家の奥さんの、小町さんが出迎えてくれた。
「結霞さん…!!ご無事で…ご無事で…何よりです!!!」
そう私の存在を確かめるように抱き締めた。
『約束、ちゃんと守れましたよ』
着物から隊服に着替えて返し、簪はそのまま貰った。
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『……只今戻りました!』
産屋敷邸に帰ると、私の声を聞きつけてか、あまね様が玄関まで走ってきた。
五体満足だと確認すると、私を抱き締めた。
「…よくご無事で…」
私は泣きそうになるのを、唇を噛んで堪えた。
そして私は抱き締め返す。
その後すぐに耀哉様を連れてきてくれた。
「無事に帰ってきてくれて…ありがとう」
耀哉様とあまね様は、私の違和感に気づきながらも、聞かないでいてくれた。
隠の人も、産屋敷の人もみんな優しいなぁ…。
その日の夕餉は、お赤飯だった。