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櫻の花が咲く頃に。 【鬼滅の刃】

第2章 初任務






櫻乃side




「何故って?生きるためには食うしかないでしょう?貴女がお腹が空いて食事を摂るのと同じように、私はお腹が空いたから人を食う。


何故鬼狩り共は食事をさせようとしない?鬼なら餓死してもいいと言うのか?」



『鬼は餓死などしませんよ。人を食べなくとも、血を貰えばいいのです。何なら私のでも構いませんよ。そうすれば人を殺める必要はない。』



「…ふふ、私がただ空腹感を満たすという理由だけで人間を食らうとでも思っているのですか?そんな訳ないでしょう。






















 …私は人を殺して食うことに快感を憶えるのです」




 胸に手を添えながら頬を赤らめ、愛する殿方に告白をするかのように言う。



『…何故快感を憶えるのですか?』



「だって…切り刻まれて、泣き叫びながら許しを請う姿…なんとも健気…。

ふふっ、とても愛らしくて仕方がないのです。意識が飛ばない程度に痛めつけ、最後は腹を思いきり貪るのです。身体を痙攣させ失禁するんですよ。滑稽でしょう?」



 口元に手を当て眉尻を下げて、鈴が転がるように笑う鬼。何故虐殺が出来るのか理解ができない。




 ___まさに殺しに快感を憶える殺人鬼だ。




『……亡骸を家に戻すのは貴女が?』



「ええ、勿論よ。変わり果てた娘の姿を見て、親だって正気じゃいられない。人は脆い。哀れねぇ…」



 ……この人…酷い。







「ああ、名乗るのを忘れておりましたね。私は…」




















___元 下弦ノ肆 星月(せいげつ)と申します




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