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櫻の花が咲く頃に。 【鬼滅の刃】

第2章 初任務





櫻乃side



 私はまず町で情報集めをすることにした。




「そうなのよ、何故かちょっと目を離した隙にいなくなっちゃうらしいの。

しかも全員15歳以下の女だから気味が悪いのよね。…その数日後には家に体を引き裂かれたり、お腹を食い千切られたみたいな痕があったりして…。


亡くなって帰ってくるの。酷いのよ、本当に…。」



 女の人はその光景を思い出したのか口元を覆って、涙を浮かべる。


 私は11歳にも関わらず4尺2寸2分と、大きめの身長だ。※4尺2寸2分は今でいう160cm


 胸も…それなりにはある。昔の時代の人々はそんなに成長が早かっただろうかと不思議に思う。



 喋り方は敬語を使えさえすれば、なんとか女性らしく感じるだろう。中身は19歳だし…。



「ところで、貴女は何歳なの?見たところ15歳以上っぽいけれど…」


『…11ですよ』



「まあ…随分大人っぽいのね。でも15歳以下なら夜は出歩いては駄目よ。これ以上誰かに死んでほしくないもの。お願いよ、生きて頂戴」



 そう言うと女の人は私の手を握ると、去っていこうとする。



『貴女もお気をつけて』



「私は25で子供もいるわ。大丈夫よ」



 そういい今度こそ、その人は去っていった。…25歳でお子さんもいる…。


 奥さんの年齢的に大体10歳くらいの子だろうか。明治維新以降は15歳位で嫁ぐ人が多かったらしいし…。



 お子さんは年齢的に危ないし、そうすると奥さんにも危険に晒される可能性もある。



 鬼は15歳以下の女を好んで食らうけれど、他の人たちを殺さないという保証はない。


 私だけが襲われるならいいけど、気を抜いていては周りの人に危害が及ぶ。


 生憎、合同任務でもないから応援は見込めない。来るとしたら私の音沙汰が切れたときのみ。早めに仕留めないと甚大な被害が被(こうむ)る。




 だけれど奥さんが話してくれたこと以外の有力な情報が得られなかった。



『……まったくです…』




 私が囮になるしかなさそう…。


 そのために私が送られた可能性が高い。





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