第1章 分岐点 ※
麗羅side
「うるせェ黙れ。俺は気分が悪ィんだ。…オマエがその気ならヤってやるよ」
汚く笑うと私を地面にドンっと押し付けた。はだけた浴衣を引きちぎるように脱がす。
『いやっ…!!!やめて゛…!!!』
私は必死で抵抗する。だけれど男と女。力の差は歴然だ。
「黙れ!!喋ったら殺すぞ」
この目は本気だ。私は涙を流しながらも、心さんを想った。…来てくれるわけないのにね…。
そのまま私は、犯された。何度も何度も中で出される。
…ああ、赤ちゃんが出来ちゃったかもしれない…。心さんっ……たす…けて…。
辛いの……どうしてもっ……辛いの。
父親は行為を済ませたあと、奥から石を持ってきた。
『何っ……』
「テメェには申し訳ないと思ってる…。でもこうするしかないんだよ」
っ……嘘つき。人間なんて所詮口だけだ。
父親は大きな石を私の頭に振り下ろした。何度も何度も、鈍い音が響く。
十回くらいされただろうか…。私はすでに虫の息で、父親は石を地面に投げ捨てると、私のもとから去った。
……寒い。夜になり、辺りが暗くなる。ここは山の中だ。夜は酷く冷える。
血の匂いを辿って、野犬がやってくるかもしれない。
……それでもいいか。もう感覚が麻痺して、なんにも感じないの。早く寝たいの。
こんな姿じゃ…心さんとも会えないしね…。