第6章 彼女
一ノ瀬「ふふっ
でも、私の言ってる事覚えてくれたのは嬉しいなぁ」
『俺の事からかって楽しいですか〜?』
一ノ瀬「からかってるつもりないよ
本当の事しか快斗くんには言わないから」
本当の事しかって…
酔ってる唯吹さんは要注意だろ。
照れてる事を紛らわすようにたわいも無い話をしていると
一ノ瀬「足いたーーい!!快斗くんおんぶして!おんぶ!」
『はー?』
一ノ瀬「お願い!!今度何でもするし!またご飯奢る!」
その言葉が魅力に感じて、おんぶをする事にした。
一ノ瀬「快斗くんいい匂い、
『恥ずかしいからやめろよ!そんな事言うの!』
顔見られてなくて助かったな。
つーか、背中に柔けぇ感触が…っ!
一ノ瀬「快斗くん顔はイケメンだし、優しいからモテちゃいそうだよね。青子ちゃんとか?あー、後黒髪ロングの美人ちゃんとかに」
『青子って…あいつはただの幼なじみだよ!
別にあいつにモテても嬉しくねーけどな!黒髪ロングの美人って…紅子の事か。あいつにもモテても嬉しくねーよ』
一ノ瀬「青子ちゃんはただの幼なじみか…紅子ちゃんはただのクラスメイト?」
『あいつはただのクラスメイトだよ。』
一ノ瀬「すっごい美人だよね〜」
『唯吹さんの方がすっげー美人だっつーの』
一ノ瀬「うわ!!嬉しいなぁ!快斗くんにそう言われるとすっごいすーごっく!!嬉しい!!」
『あ、あんま俺から離れんな!落ちるぞ!』
一ノ瀬「ごめんごめん。嬉しくてつい」
さっきよりも抱きつかれる力が強くなった。
後ろから何か声が聞こえたが何を言ったまでかは聞こえなかった。
『何か言ったか?』
一ノ瀬「んーん!何でもない!あ、もう少しで私の家!」
指を指した方を見る
『遠くからでも見えるあのでっけぇマンション?』
一ノ瀬「うん!そのでっけぇマンション!」
『うわ〜すげぇな!』
一ノ瀬「着いちゃうしもうおろしても大丈夫!」
彼女をおろすとお礼を言われ、一緒に並んで歩き出す
一ノ瀬「重くなかった?大丈夫だった?」
『全然重くなかったぜ?』
一ノ瀬「ならよかったぁ」