第7章 ストーカー
『な、何で警察呼ぶ必要あるの…?どこか荒らされてたの?』
マネ「唯吹が見る必要ないよ」
『見る必要ないって何…?』
マネ「ほら、車行こ?」
私の言葉を無視して警察に連絡をする。
気になり、私はヒールを脱がずに自分の部屋へ入って行く
引き止める声が後ろから聞こえるが、お構い無しにズカズカと入って行く。トイレ、お風呂場、リビングを見ても何もされていない。電気がついているだけ。後は…寝室だけだ。
恐る恐る寝室の扉を開けるとベットの上、一面にアイビーが散らばっていた。クローゼットから出された私の下着と服が床に落ちている。カーテンは何かで切りつけたのか破けている。壁には隠し撮りされた私の写真が埋め尽くされていたのだ。
『な、何よこれ…っ!』
昔から隠し撮りを事務所に送られてきたり、後をつけられたりはあったが、マンションに入られたのは初めての事だった。
寝室に立ち尽くしているとマネージャーが警察への連絡を終えたのか隣に立ち、肩を抱き締めてきた。
マネ「警察すぐ来てくれるから、大丈夫。車行こ」
『っ…!!わ、私…』
気付かないうちに震えていると
それに気付いたマネージャーが抱き締めて、背中をさすってくれる。
マネ「大丈夫だよ。僕が今傍にいるでしょ?」
『うん、うん…っ!』
抱き締められた安心感で目から涙が溢れ出てくる。
『ごめんっ…!』
マネ「何で謝ってるの?大丈夫だよ
もう少しで警察来てくれるし、大丈夫だから。ね?」
泣いてるせいで声が出ない。
精一杯、マネージャーの言葉に頷く事しかできない
数分間、泣き続けていると私の部屋のインターフォンが鳴る
ビクつくとそれに気付いたマネージャーが「見てくる」と言い、寝室を出ていく
マネ「警察だったよ。もう安心だから大丈夫」
『ありがとう…』
微笑みながら私の頭を撫でてくれる。
警官も来てくれる安心感に浸っていると、またインターフォンが鳴った。2人で一緒に玄関まで行くと、数名の警官が立っている。
マネージャーが私の前に出て警官達を相手してくれる。
数名の警官はマネージャーと共に寝室に行き、私は玄関で待っている。女性警官と一緒に
「もう大丈夫ですからね」
『ありがとうございます…
見に行かなくてもいいんですか…?』