第6章 彼女
俺が思っている事だ。彼女も思ってくれていたら嬉しいと思って聞いてみると「快斗くんってマジシャンだから私の心も読めちゃうの?」とからかいながら言ってきた。
彼女も同じ事を思ってくれていたんだと思うと嬉しさのあまり照れてしまった。
一ノ瀬「マジシャンは如何なる時でもポーカーフェイスを忘れちゃダメなんだよ?」
その台詞は俺の親父が小さい頃俺に言ってきた台詞だったのだ。
『唯吹さんの言う通りだな!よくそんな事知ってんねぇ』
一ノ瀬「昔好きだったマジシャンの人が言ってたの。それで知ってるだけよ」
それ親父の事だよな?
考え込んでいると彼女は焦りながらポテトを食べ始めた
『そんな急いで食わなくても俺は待ってるから大丈夫』
焦りながら口の中に頬張る彼女が可愛すぎるせいなのか
また、体が先に動き彼女の頭を撫でてしまった。
何やってんだ、俺…
一ノ瀬「食べ終わったし帰ろっか」
『そうだなぁ』
席から立ち上がり店を出る
一ノ瀬「それじゃまたね、快斗くん」
『またな、唯吹さん』
次いつ会えんだ?連絡先交換したしまた会えるか…?
後ろを振り返ると同時だったのかお互い振り返っていた。
手を振られ手を振り返すと嬉しそうに彼女は歩いて帰っていく。
手振り返すだけであんな嬉しそうにするか?
可愛すぎだろ。