第6章 彼女
『俺が今食べたいもんでもいいのか?』
一ノ瀬「勿論、何でもいいよ!」
『ハンバーガー食べたいです!』
一ノ瀬「なら今から行っちゃお!」
俺達2人はハンバーガーが食えるチェーン店へと向かった。
チェーン店に着き、それぞれメニューを頼み受け取って席に着く。
一ノ瀬「本当にハンバーガーでよかったの?」
『ハンバーガー食べたかった気分なんで!』
ハンバーガーと答えたが
本当は咄嗟に思いついたのがハンバーガーだっただけだ。
彼女とまだ居られるなら何でも良かった
一緒に食べれるなら何でも美味しい
嬉しさのあまりハンバーガーにかぶりつく。
食べていると髪が邪魔なのか括っている
気付いていないのか、まだ髪が取り残されている
一ノ瀬「どうしたの?そんな人の顔見たりして」
『唯吹さん』
髪が取り残されている所に手を伸ばすと彼女が戸惑っているのがわかる
『髪の毛ここにまだありますよ』
一ノ瀬「え、あ、ありがとう黒羽くん」
『いえいえ、髪結んでるの可愛いですね。唯吹さん』
唯吹さんは顔が赤くなっていく。自分でも赤くなっていくのがわかるのか顔を隠すようにハンバーガーにかぶりついていく。
可愛すぎて自分の口元が緩くなりニヤニヤしてしまう。
どうしようも無いくらい、可愛いと思ってしまう。年上で余裕そうなのに年下の俺の言葉で顔を赤く染める。可愛い何て言われ慣れてそうな人なのに。
『はぁ…こんなの反則だろ。』
俺の言葉に気付かないで夢中にハンバーガーを食べ進めている。
気付かなくて助かったぜ。
窓の外を見ていると名前呼ばれた
『ん?どーした?』
一ノ瀬「黒羽くんの事快斗くんって呼んでもいいかな…」
『何で俺の名前…』
一ノ瀬「そ、それは撮影の時青子ちゃんが黒羽くんの事
快汁って呼んでたし、この間も快斗って呼んでたのを覚えてたから!だめかな…?」
こんなの反則過ぎるだろ!だめって言える訳ねぇ。
だめって言うはずねぇけどさ!!
『俺も唯吹さんって名前で呼んでるしいいよ
俺の事も名前で呼んでくれ!』
よかったぁ!と嬉しそうに喜んでいる
『そんなに嬉しくしちゃってー
まさか俺と仲良くなりたかった?』