第6章 彼女
彼女に接するようにって言われても居たことないからわかんねぇよ!
手顔にでも近付けて頬っぺ触るとかか!?
どうにでもなれ精神で顔に手を近付けると彼女に手を握られ、彼女自ら頬に持っていく。急な出来事に驚き少し肩がビクついてしまう
緊張しなくても大丈夫と言いながら彼女の手が俺の頬に触れる
一ノ瀬「私の手だけに集中してれば緊張しないよ、ね?」
何も言えずに頷く事しか出来なかった。
手だけに集中って!!もっと緊張すんだろ…これ。
今、俺、顔あけぇな。
カメラマンは初々しくて堪らないと言いながらシャッターがきれる音が何回も聞こえてくる
「唯吹ちゃんもう少し彼を愛おしそうにして貰える?」
その指示が難しいのか彼女は頭を抱え込んでいる。
何か分かったのか俺の手を頬から彼女の唇に移動させられチュッと小さな音が聞こえてくるのと同時に手の平に柔らかい何かが触れた。
柔らかくてチュッて音がたつってことは…今俺の手の平にキスされたのか…!?
何が起きたのかを理解した時には俺は頬に熱をもち口をパクパクさせていた。
一ノ瀬「ごめんね。愛おしそうにって言われて私なりに考えたのがこれで…」
『だからって俺の手にキスなんか…』
恥ずかしさのせいで声が小声になる
「スタッフちゃん達高校時代恋人と教室でどう過ごしてた〜?」
「私は彼氏の事大好き過ぎて膝に座ったりしてましたよ!!」
「何それ、えっろ!!!」
一ノ瀬「教室でそんな事出来るなんて大胆ですね」
「ほら、恋は盲目っていうじゃない!他の目何て気にしてなかったなぁ」
「唯吹ちゃんもやってみよ!!!」
一ノ瀬「そんな事初対面の男性に出来ませんよ!しかも高校生だし…」
お姉さんが俺の膝の上に座るか…
クソエロそうだな。細いけど柔らかそうだし?
女の子にそんな事される機会なんてねぇし?貴重な体験だよな。
お姉さん可愛いしなっ
「いい案だと思ったんだけどなぁ」
「いいねぇ、それ」と聞こえてきて声がする方を見ると眼鏡をかけスーツを着ている若めの男性が立っていた。お姉さんはその声の主がわかると焦り始め嫌な顔をする。そんな彼女の姿を見てもお構い無しに鼻の下を伸ばしながら想像を続けているとエロガキと小声で聞こえじーっと俺の事を見ている