第6章 彼女
撮影日当日
青子「撮影今日だよ!快斗!どうしよう…物凄く緊張する…!」
『はぁ?何でオメェが緊張すんだよ
写るかもわかんねーのによ!』
青子「そんなのわかんないでしょ!」
『いーや。わかるね!色気ねーもん』
青子「なっ!色気なんて関係ないでしょ!!」
青子と言い合っていると教室のドアが開き40代後半くらいの男が入ってくる。カメラを片手に持っているからカメラマンだろう
「今日はどうもありがとうございます。先生も生徒の皆さんも」
紺野「い、いえ!光栄です!」
スタッフらしき人の後ろからタオルで体を覆っている本日の主役が現れる。カメラマンとスタッフ達は撮影場所を相談している。
隣からは青子が可愛い可愛いと騒いでる声が聞こえてくる
「先生、窓際の後ろの席を使っても大丈夫でしょうか?」
窓際の後ろの席って…俺のとこじゃねーか!!
紺野「机と椅子は空き教室から持ってきますね
黒羽くん!持ってきて〜」
めんどくせぇな…と思いつつ立ち上がるとお姉さんは私達が持ってきますと言ってくれたが何かスタッフが彼女に言ったのか「それはやだ!」と叫んでいた。何が嫌なのかはわからないままスタッフが空き教室から持ってきた机と椅子を持ってきて俺の後ろにセットした。
「よし、撮影始めちゃおっか。皆さん今日はよろしくお願いしますね。気にするなって言っても気になると思っちゃうので出来るだけ自然体で…」
青子「自然体…自然体…」
青子のヤロー大丈夫か?
まぁ、俺も自然体でいれるからわかんねぇ…
彼女は席に着いたが一向に覆っているタオルを取ろうとしないでいるのかカメラマンに「取らないと撮れないよ?」と言われている
一ノ瀬「タオル取ったらすぐ撮影してくださいね」
わかったわかったと言い終えると、すぐにシャッター音が聞こえてきた。少しその様子が気になり後ろを振り返って様子を見てみると、そこにはセーラー服を着てカメラに向かって表情をコロコロと変えている彼女の姿があった。その姿に心が惹き付けられ彼女の表情から目が離せない。
「次は正面向いてみよっか」
指示通り彼女は正面を向くと俺と目が混じり合う。
『…っ』
自分でもわかるくらい頬が少しづつ熱を持ちだす。恥ずかしさから目を彼女から逸らした
多分俺今顔あけぇな…