第4章 ポーカーフェイス
チェーン店につき私達はそれぞれのメニューを頼み受け取って席へ着く。私が奢ると言って来たのに黒羽くんが「俺が払います」と初々しい学生の時みたいな一連の流れがあり黒羽くんが折れ、私が払った
『本当にハンバーガーでよかったの?』
黒羽「ハンバーガー食べたかった気分なんで!」
『なら、いいんだけどね』
本当に食べたかったらしく話を終えた瞬間にハンバーガーにかぶりつく。その光景を見ながら、私もハンバーガーを食べていくり
食べるのに邪魔な髪の毛をゴムで括っていく。
その際、視線を感じたので黒羽くんの方を見てみると、こちらをじーっと見つめていた。
『どうしたの?そんなに人の顔見たりして』
黒羽「唯吹さん」
私の名前を呼びながら手を伸ばしてきた
戸惑っていると黒羽くんは
黒羽「髪の毛ここにまだありますよ」
そのまま私の髪の毛を優しく掴み教えてくれた
『え、あ、ありがとう黒羽くん』
手を伸ばされたのに少し緊張していたのか私の声は小声になっていた
黒羽「いえいえ、髪結んでるの可愛いですね。唯吹さん」
不意の可愛いに顔が赤くなっていくのがわかる。
撮影日の時から思っていたが、彼は私を照れさせるのが得意のようだ。あの時は意外と力強い力で私を引き寄せ、今は不意に可愛いだなんて言ってくる。可愛い何て言葉は、失礼だが言い慣れているけど彼に言われる可愛いは他の人と違う気がする。何故なのかは自分でも、よく分からない。こんな一面があるから私は気になって仲良くなりたいと思うのか、心が彼に引き寄せられてるみたいだ。
赤くなっているのを隠すかのように私はハンバーガーにかぶりついていく。視線だけを黒羽くんの方に向けると少しだけニヤニヤしてる彼の表情があった。そんなのは、気にしないで食べておこ。久しぶりに食べたハンバーガーは今まで食べてきた中で1番美味しい味がしていた
美味しくて食べる事に夢中になっていると彼が私に投げてきた言葉に気付けなかった。ハンバーガーを食べきってから私は気付く、
仲良くなりたいって思ってた割には連絡先を交換し、ハンバーガーにかぶりついてるだけじゃない。黙々と食べてたし申し訳ない。黒羽くんの方を見るとストローを咥えながら窓の外を見ている。
よし!仲良くなりたいって思ってるんだし話さなきゃね!
『あのさ、黒羽くん』
黒羽「ん?どーした?」
