第3章 創られた青春
教卓からおり生徒達に声をかける
『皆も見てるだけで飽きてると思うし休憩してね』
それだけ言い残し私は教室を出る
屋上行きたいけど屋上開いてるかな?
出る前に誰かに聞けばよかったと後悔し、後戻りして教室の扉から顔を覗かせると黒羽くんが青子ちゃんと眼鏡をかけた女の子と話している
話してるし邪魔しちゃだめね。
私の視線に気付いたのか黒羽くんと目が合う
手招きをしてみると彼は青子ちゃん達に俺トイレ行ってくるわと言いこちらに向かってきてくれた
黒羽「俺の事手招きしてどうしたの、お姉さん?」
『屋上に行きたいんだけど開いてるかな?』
黒羽「おう、開いてるぜ」
『ありがとう、黒羽くん
青子ちゃん達と話してたのにごめんね』
ぜんぜーん!と言いながら目を細めながら笑いかけてくる
『黒羽くんも一緒に屋上行く?』
ダメ元で黒羽くんを誘ってみると
黒羽「いいぜぇ、俺もお姉さんと屋上行くよ」
なんの躊躇もなく誘いに応じてくれ一緒に屋上に向かう
屋上の扉を開くと気持ちのいい風が吹いていた
『うわ、眩しっ』
手を顔の上で翳して空を見上げる
黒羽くんは前を歩いてフェンスの前で立ち止まって私を見ていた
黒羽「お姉さん屋上に何の用?」
『タバコ吸いに来たんだよ』
一緒に持ってきた鞄からタバコとライターを取りだして黒羽くんに見せる
黒羽「お姉さんがタバコ吸うなんて意外だな」
意外かな?と言いながら頭を傾けながらタバコに火をつけて白い煙を吐く
黒羽「てかよー?屋上でタバコなんて吸ってていいのかよ」
『休憩中だし、ここには黒羽くんしかいないから2人だけの秘密ね。
はい、指切りげんまん』
小指を差し出した
黒羽「お姉さんでも指切りげんまん何てすんだな!」
そう言いながらも黒羽くんも小指を絡めてき、私達は指切りをする
『黒羽くんの手って綺麗よね』
黒羽「俺マジックするから手は綺麗にしてんだよ」
『黒羽くんも意外な所あるんだね
マジック少し見せてくれたりする?』
黒羽「いいぜ!」
手をハンカチで隠すとポンッと音がすると当時にハンカチを取るとそこには一輪の花が現れた
『うわ!すごい!
本当にマジック出来るんだ!』
黒羽「これお姉さんにやるよ」
『花を渡すなんて紳士ね』
花を受け取る前に吸っていたタバコをポケット灰皿にいれ受け取った