第3章 創られた青春
カメラマン「唯吹ちゃん机と教卓ならどっちがいい?」
意味のわからない質問に一瞬戸惑ったが私は教卓?と答えると
カメラマン「よし、なら教卓に寝っ転がってくれる?」
また意味のわからない事を言われ思わず「は?」と声が出た
カメラマン「ほらほら、早く!」
背中を押され教卓の前に来た
早く早くと急かしてくるので言う事を聞いて寝っ転がる
太ももまでしか面積がなく足がぶら下がる
椅子を持ってくるように指示をスタッフに出し持ってこられた椅子に立ちカメラを向けてくる
カメラマン「片足を教卓に乗せて手を顔にね」
『片足乗せたら下着見えちゃうんだけど…』
「大丈夫大丈夫」と無責任な事を言われ指示に従うしか私には選択肢がない
指示に従うと案の定私の下着が見えていたのだろう
前の席の男子学生が黒と呟いたのが聞こえた
その呟きが他の生徒も聞こえたのか騒ぎ出す
生徒「黒とかエロ過ぎだろ…!!」
生徒「俺も見てぇー!!!」
生徒「男子変態!!」
『この騒ぎカメラマンさんのせいですからね、』
カメラマン「いや〜、下着の色で騒ぎ出すなんて若いねぇ」
俺は悪くないと言いたいのか若いという言葉で片付けられた
教卓の上に寝っ転がっている体制のせいで背中と腰が徐々に痛くなっていく
痛くなるのは嫌なので起き上がり座る体制になる
その体制がカメラマンに何かに刺さり体育座りの指示が出る
次は下着が見えないよう足をクロスさせ隠す
カメラマン「足で隠されたらさっきまで見えてた下着が見えないじゃないか!」
『セクハラですか?』
カメラマン「撮影で唯吹ちゃんの下着姿何て何回も見てるから今更見たいなんて思わないよ!若い男の子達の為に言ってるんだよ!!」
変態と呟くとカメラマンは笑っていた
カメラだけを見ていたから気付かなかったが、生徒達は私の事を凝視していた
目が合った女の子に微笑むと可愛いい!!目合った!!何て言いながら騒ぎ始める
彼氏役をしてくれた黒羽くんの方を見ると頬杖をつき、青子ちゃんと話している
さっきまで私の事見てたのにもう見てくれないのかな…って今日初めて会った男の子に何でこんな事思うのよ。
自分に呆れカメラのレンズに視線を戻す
カメラマン「順調に進んでるし疲れたと思うから少し休憩にしよっか!」
元気よく手を挙げ賛成!と声をあげた