第3章 創られた青春

校長｢ありがとうございます！
優しい女性で助かりました｣

『いえ、全然！
これくらいしか校長先生が喜んでくれる物は渡せませんし。
今日伺ったのは江古田高校での撮影の許可を頂きたくて…』

校長｢撮影の許可ですか。
どのような目的で…？｣

『私事なのですが、写真集を出す事になりまして
その写真集のテーマが青春でして…そのテーマを撮るにあたり本当の学校で撮影したいと話になり事務所から近い江古田高校が1番いいんじゃないかと思い許可を取りに来ました』

言い終わると校長先生は少し怖い顔をしていた

やばい、これは許可取るとか無理かも。
だめだこれはだめだ…終わる。

校長｢その理由なら撮影いくらでもしちゃってください！！｣

『そうですよね…やっぱりダメですよねって！！
い、いいんですか！？』

予想外な答えに驚きを隠せないでいた

校長｢唯吹さんの写真集にうちの学校が載るだなんて！
光栄です！もしよかったらその写真集を…｣

『もうサインを全ページにでもしてお渡しいたします！！』

校長先生の両手を握り、答えた

『図々しいかもしれないんですけど授業中の最中とか撮影したいんですけど…』

校長｢1時間だけ自習にしてその時に撮影されるとかはどうですか？｣

『ありがたいです。
撮影日が1週間後なんですけど大丈夫ですか？』

校長｢何とかなるでしょう！｣

校長がこんな適当で大丈夫なんだろうか？

校長｢多分あの先生なら許可してくれるだろうか？｣

『あの先生？』

校長｢善は急げです！その先生に話してみましょう
唯吹さんが説明してくれたら余裕でしょうし！｣

『は、はぁ…』

校長先生と一緒に職員室へと向かう
騒がしさがあまりないという事は授業中なのだろう

キョロキョロしていると校長先生は職員室へ入り
例の先生を探している

教師｢佐々木先生なら今2年B組で授業中ですよ〜｣

校長｢授業中なら仕方ないですね…
呼び出しましょうか｣

『え、そんな授業中でわざわざ呼び出さなくても大丈夫ですよ。
申し訳ないです。』

校長｢そうですかぁ。なら教室に向かいますか
数学教師なのですが2年B組の担任でもあるので大丈夫でしょう
1週間後の授業もそこのクラスが担当なので｣

『わ、わかりました。』

校長先生には逆らえないし仕方ないか。