第6章 好きな人。
「つーか、僕が渡したケータイは?いつも持ってるようにって言ったよね?」
『・・・えーっと、、自分の部屋で充電中、、だったかなぁ、、はは。」
笑って誤魔化そうとするのおでこをピンっと人差し指で軽く弾いた。
『いたっ、、』
「それ、ケータイの意味ないから。
明日からはちゃんと持ち歩くよーに!」
『・・・はぁい。』
おでこを摩りながら上目遣いで見上げてくる。
もう少し一緒にいたいトコだけど、さすがにもう遅いし、いい加減恵も待ちくたびれてる頃だろう。
「じゃ、僕は狼君達の介抱でもしてくるよ。」
立ち上がり部屋を出ようとドアに手を掛ける。
『ーーー先生っ、、その、、ありがとうございます…助かりました。』
「ん。」