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朝凪のくちづけ【R18】

第6章 気になる彼の形と私の色




「わあ……なんか」


「兄貴のとか見たことあんだろ?」


「そんなの小さい頃だよ……全然違うんだね」



感心して、ため息をついた。

なんだか感動する。
初めて触れた大好きなタクマさんの気持ちいいところ。
こんなのもう、愛おしいしかない。

大事に大事に、それに触れる。
触れて、確かめて、指先を滑らせては軽く握ってみる。


「大っきいし、でも、先っぽはかわいい? ここ、へこんでる。 複雑で不思議なんだね?」



今、少し動いたような気がする。
あとまた、硬くなった?
下から撫で上げてみると、タクマさんが僅かに後ろに引いた。



「……おい、さりげに的確に責めんな」


「うーん……怖いような、ドキドキするような」



こんなの、いつかホントに私の中に入るのかな?
そんなことを思うと。



「……ちょ…そろそろ」


「あれ? なんか濡れてる」



スルルと添わせた人差し指に、湿り気を感じた。
探ってそこを軽く擦るとやっぱり濡れてるのが分かる。



「……ん…っ」



小さく、堪えるみたいな彼の声にドキッとする。
私みたいに感じてるんだ。
だけどなんだか。



「お腹が…ずきずきする。 触ってるのは私なのに」



まるで自分が触れられてるみたいに私も感じてる。
両脚をきゅっと閉じて、そしたらつい、はあ。って温まった息が漏れた。



「……なんでかなあ…タクマさん。 私」


「……っもう寝ろ、病人!!」


「ぶっ!」



振り向こうとした私の顔に枕をぶつけ、私の体を突き飛ばすようにベッドのクッションの上に押し退け。
……ドスドス足音を立てて、タクマさんが部屋を出て行った。


あんまり、気持ちよくなかったんだろうか?

今度はもっと頑張ろう。




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