• テキストサイズ

朝凪のくちづけ【R18】

第6章 気になる彼の形と私の色




「………少しだけ、なら。 まあ……病人相手だしな」



タクマさんが諦めたように息をついた気配がし、組んでいた手を下におろす。
少しだけ。 それならば、迅速かつ的確に、作業をこなさなければならない。

後ろ手に回した手で、彼に触れる。



「えっと……」



ごそごそ。
手探りなので、位置がよく分からない。



「くくっ、止めろ。 それ腹」


「お腹。 お腹硬いね? 運動してるの?」



うちの父もお腹は出てないんだけど、それは長年定期的にジムに通ってるからだ。
タクマさんの住んでるとこにジムなんて、見たことないし。



「毎晩15分筋トレしてプロテイン飲んで寝る。 それで体の調子保てんなら、安い方だろ」


「15分だけ? それだけ?」


「週単位で、部位に分けて…っても、分かんねえか」



それであんな筋肉がつくんだ。
今度私もダイエットに教えてもらおう。

タクマさんは今日は珍しく襟付きのシャツを着ている。
その中に潜り込ませた自分の指先がちょんと堅い胸に触れて、前に別荘のソファで寝てた彼を思い出してドキドキした。



「……すごいね。 私タクマさんの体、好き」


「それ、言い方……だから、くすぐったいって」



笑ってるのか、彼の声が震えてる。
楽しいなあ。
もっと色々触ってみたいけど、今は私の知らないタクマさんに触れたい。

お腹の辺り、の少し下?
私の体は彼の足の間にあるので、角度的に触りやすい。



「あれ、これ柔らか……あ。 すごく、硬い……」


「……まあ、フツーに」



色々ある。のは分かった。
その中でもピンとして、ゴツゴツしたものが窮屈そうに、彼のズボンの布地を持ち上げている。



/ 159ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp