第4章 半径一メートルの密度
割れ目を無遠慮に滑ってくる生々しいまでの男性の指が私の膣口を押し、グチュッ、クチュ。 恥ずかしい音を車内に響かせる。
「やっ……ゃだ…っあ」
濡れた指が綻びを上下に撫で、全て彼にさらけ出したという事実が羞恥となって私からまともな思考を奪う。
一方、体は胸もお腹の下辺りも熱くてズキズキする。
なぜだか目尻に涙がにじんだ。
「自分でしたことあるよな? コレ」
そんなことを訊かれて反射的に、ブンブンと首を横に振った。
なぜ彼に分かるのかは分かんないけど、恥ずかしいのが限界だった。
だってまるで、今まで私がタクマさんを想ってしてたのを見透かされたような気がした。
「いいから教えて。 綾乃のこと」
そんな風に耳に置かれる今まで聞いたことのない、タクマさんの甘い声。
ちょっと、それは反則だと思う。
「……っあ……は…ハアっ」
こく、と小さく頷いてその拍子に涙が頬を伝った感触がした。
それから少しだけ、彼の動きが大胆になった。
綻びを広げて愛液を行き渡らせた指が、ヌルヌルと粘膜を這い回る。
その振り幅が段々短くなっていく。
私の喘ぎが切羽詰まって、でも、なるべくそれを堪えた。
追い詰められた花芯の周りをクルクル遊んで下から優しく擦りあげる。
喉を晒し、自分でも驚くほどの強い快感に私がとうとう目を見張った。
クチュっ…
「いや……お願、も…ダメっ」
数回ぐらいしか触れられてないハズなのに。
すぐ傍に来ている予兆が分かる。
目に張った水分のせいでタクマさんがよく見えない。
カラダが勝手に求めて悦んでるみたいだ。
なんでこんなに感じるんだろう。