第9章 One hundredth time「少し」
……何をどうやって、こんなに気持ちいいのか分からない。
過敏になり過ぎてるのに、どう触られてるのかその感覚がない。
つねられてるのか。
捏ねられてるのか。
揉まれているのか。
それとも撫でてるだけ?
色んな種類の官能の塊が私の先に一瞬消えては与えられ、それがどんどん溜まっていく。
器用に弾かれて奏でられ高く甘い私の音が室内に響く。
多分もうこれ以上無いほど彼に向かい求めている突起を唇に挟まれ、痛みに似た感覚にビクッと体を浮かせた。
ちゅ…っヌルルル…クチュ、ちゅ……
両腕を私の腰と背中に回し生ぬるい粘膜が側面をしごいてるのが分かる。
かと思うと乳頭を押し潰しては大きく舐め上げる。
……以前に、東京の自宅でされた時より執拗な愛撫だと感じた。
「あ…っぁも……っ…」
ぴんっ。 と舌先で冷たく弾かれ、今度は乳輪ごと温かい口内に含み優しく吸う。
ゆるりと食んでは先端に向かい、ちゅぽ、と尖りを離す。
彼が見つけられない言葉の代わりにタクマさんの口の器官はとても饒舌だと思う。
以前よりも長く焦らされたせいなのか。
タクマさんだからなのか。
どちらにしろ、どちらでもあるにしろ。
私の心と体は飽くこともなくそれに応え続ける。