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【五条悟】運命は戻らない

第2章 #2 新たな世界


(え?)

突然の問いかけに花霞は動揺する

それは頭の中で回るその言葉【呪い】


「山から絶対に出ちゃダメよ」


花霞は山から出たくないわけでも
外の世界に興味が無いわけでもない

出れないのだ。

その呪いが花霞を縛り付けているから

「大丈夫だ。お前の母さんとの約束はもう無い」

(???)

何を言ってるか訳が分からなかった

約束は無い

そんなはずは無い

お母さんとの約束は絶対だ


「お前が山を出たくないならそれでいい
だがお前は助からない」

「お前のソレが解けるからだ」

「花霞、外へ行きたいか?」

お前は助からない??

何を言ってるのかさっぱりわからない

けれど、脅しのような言葉に拒否権など
用意されていなかった

花霞はゆっくり頷いた

その選択が何なのか分からずとも
受け止めざるを得なかった

その返答を見て五条は立ち上がる

(あ…)

もう行くのか、と花霞は思い五条の袖を掴んだ

「もう時間が無いんだ」

「ほら、行くぞ」

グイッと袖を掴んでいた
手の手首を掴まれ立たされる

突然の別れに唇を噛み締める

(さようなら)

その5文字を心に刻んで
五条の後ろを歩く

花霞の頭には4年間の
思い出が回っていた
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