第7章 大切に、、、
「、、、私は君が大切だ。大事にしたいと思う。しかし同時に、乱したいとも思う。君も知らない君の顔が見たい。」
「、、、悲鳴嶼さん、それって、、、」
「、、、好きだ、鈴音。」
鈴音は悲鳴嶼の腕の中で器用に振り返ると、悲鳴嶼に抱きついた。
「良かった。片思いだと思ってました。」
鈴音は、座ってもなお高い位置にある悲鳴嶼の顔を見上げた。
「悲鳴嶼さん、大好きです。ずっとお側に居させてください。」
「、、、それはプロポーズみたいだな。」
「あっ、あのっ、そう、えっと、あの、、、」
鈴音は真っ赤な顔で、何かモゴモゴ言っている。悲鳴嶼は微笑むと、腕に力を込めた。
「、、、私のしているのは危険な仕事だ。もしかしたら明日には命を落とすかも知れない。それでも君に側に居て欲しいと思う。
側にいて、くれるか?」
「はい。お安い御用です。」
鈴音の明るい返事に、悲鳴嶼は胸を撫で下ろす。気づいてなかったが、緊張していたようだ。悲鳴嶼の手が鈴音の耳元から顎に向かって撫でていく。
「、、、あっ、、、」
悲鳴嶼の唇が鈴音の唇に触れた。