第6章 あなたは、、、
「うまい、うまい。」
稽古が終わった悲鳴嶼と煉獄は、居間で夕餉を取っていた。
「お口に合いましたでしょうか?」
「あぁ、どれも美味しく頂いている。うまい。」
「ふふふ、賑やかな方。」
鈴音が微笑む。おかずの乗った皿をテーブルに置いた。
「む、これはさつまいもの天ぷらか。」
「はい。さつまいもがお好きと聞きましたので。」
「わっしょい。」
鈴音は煉獄の声につられるように笑っている。
「、、、煉獄。」
「あぁ、申し訳ない。うるさかっただろうか。どの料理も美味しい。鈴音殿は料理が上手だ。」
「ありがとうございます。」
煉獄はさつまいもの天ぷらを食べながら、わっしょいわっしょい、言っている。悲鳴嶼はあまり口数も多くなく、食卓は静かなので、このような賑やかさは初めてだ。
「、、、鈴音、お茶を。」
「すぐにお持ちしますね。煉獄様はいかがされますか?」
「うむ、頂こう。」
「少しお待ちくださいね。」
鈴音が部屋から下がると、煉獄は悲鳴嶼を見た。