第6章 あなたは、、、
鈴音は改めて彼を見た。あの日見た炎と同じ色だ。しかし確かに自分と同じくらいの青年だった。
「大変失礼を致しました。同じ色でしたので、てっきり。
申し遅れました。私、鈴音と申します。こちらで家政婦をさせて頂いております。」
「そうだったか。よろしく頼む。俺は煉獄杏寿郎という。」
煉獄が手を差し出してきたので、握手をする。
「、、、すまないが煉獄。そのまま庭の方に回ってもらえるか。」
「そうさせてもらいます。」
煉獄は玄関を出ると、庭の方に向かっていく。
「、、、大丈夫か?」
悲鳴嶼が鈴音を心配そうに覗き込む。
「すみません、大丈夫です。少ししたら冷たいお茶をお持ちしますね。」
鈴音は慌てて立ち上がる。
「、、、落ち着いてからでいい。」
悲鳴嶼は、鈴音の頭を撫でると、煉獄の待つ庭へ向かった。