第4章 猫屋敷?
「、、、あっ、、あっ、、、」
鈴音は悲鳴嶼邸の玄関で固まっていた。悲鳴嶼邸が大きいので、驚いたのももちろんあるが、それだけではない。
「猫ちゃんがいっぱい。」
鈴音は目をキラキラさせて喜んだ。悲鳴嶼を待っていたのか、玄関周りに猫が3匹見える。
「、、、うちの猫だ。一緒に世話を頼めるだろうか?」
「もちろんです。」
3匹の猫はそれぞれ、桜、楓、紅葉、と言った。どの子も毛並みも良く、よく世話をされているのがわかった。
「今日からよろしくね、桜、楓、紅葉。」
猫はそれぞれ鈴音に、にゃー、と挨拶をしてくれた。中々賢い子たちだ。
「、、、中を案内しよう。」
悲鳴嶼に促され、家の中に入る。家は外から見ても大きかったが、中に入ると、さらに大きかった。まず、220cmある悲鳴嶼の身長に合わせて、天井や扉の高さが一般の家よりもずいぶん高くなっている。鈴音は自分が小人になった様に感じた。
「、、、部屋はここを使うといい。」
悲鳴嶼は屋敷の奥にある日当たりの良い部屋を鈴音に用意していた。
「こんな広いお部屋、いいんですか?」
「、、、あぁ。ここは日当たりがいいから、猫達も良く来る。」
「それは素敵。」
悲鳴嶼は部屋に荷物を置いた。