第2章 2ページ目 眠いデー。
「ところで、今日はどうしてそんなに眠いの?」
「朝ごはんに誘ったときから、もう目がしぱしぱ状態だったよね」
「え?」
夏油くんと硝子ちゃんが、朝ごはんの続きを食べながら聞いてくる。
五条くんは目だけこちらにちらりと向けて無言でもぐもぐ。
わたしはこぼしたお味噌汁の片づけだ。
「んーとね…」
どう話そうかちょっと考えて。
空中を見上げてから三人に目線を戻す。
「…じつは昨日、すごく寝不足だったんだよね。学校はじまるのが楽しみすぎて眠れなくてさぁ」
もう前日の夜からわくわくしすぎて、眠気がまったくこなかった。
横になって起き上がってを繰り返してたら朝になっちゃって自分でもびっくりだよ。
えへへ、お恥ずかしい。
「遠足前の子供だ」
「やっぱりガキんちょ」
「悟は経験すらないだろう?」
「あ゛?別に必要ねーよ」
ちょっとばちばちしないで。
ぺんぺんと男子二人の肩をたたく。
あ、座ってると手が届きやすくていいなぁ。
「まぁ、そんなわけで今日は眠いんだぁ。昨日も、それほど早く寝てないしねぇ」
ふわわ…あくびが出るう~。
ねむねむだよ、でもお腹もすいたなぁ。
使った台拭きを洗おうと思ったら、寮母さんが引きとってくれた。
遅刻するから早く食べて?って優しさがしみるう!
ありがとうおばちゃん!
よし、食べよう。
「いただきます」
「今度は白飯に顔つっこむなよ?」
「あはは、さすがにつっこまないよー……つっこまないからね!」
にやにやして期待しないで五条くん!
でも…もしお味噌汁じゃなくて白米につっこんだらどうなるんだろう。
ひとくちご飯を口に入れて、もぐもぐしながら考える。