第2章 ターゲットからの提案
「…………ふーん」
とか、人がめっちゃ反省してんのに!!
「なんなのそれ!!ちょっとは驚きなさいよ!!尻尾だよ?使い魔だよ?おかしいと思わないの?」
「まぁ、一応ちょっとびっくりはしてる」
ちょっとって何よ。
ちょっとって!!
「…………で?何これ、今どんな状況?」
目の前に悪魔がふたり(ひとりと1匹)いて、ほんとに冷静ね。
この人。
さすがターゲットに選ばれただけあるわ。
「ごめんなさい。いろいろ手違いがあったみたいで。姿を晒した時点であたし、落第決定だし、また出直してくるから」
「は?」
「ふぎゃん!!」
うう。
また、尻尾。
何回目よ、これ。
「だってあんたが尻尾弱いって自分で言ったんだぜ」
「そ、そーだけど」
「状況飲み込めねんだわ。話して」
「…………まずは、尻尾解放して頂けますか」
「したら逃げんじゃん」
「…………」
弱点なんて、なんで教えたのよリッカ!!
あれ?
そーいえば。
この人、尻尾見てあんまり驚かなかった。
そうだこの人。
尻尾。
おもちゃ扱いしてる。
「…………」
あれ。
なんでミンクは、この人見て顔色を変えたの?
「何」
なんでミンクは。
この人を知らないの?
「睨んだままだんまりかよ」
「ふぎゃ!!」
「やっぱ猫みてーじゃん」
うう。
尻尾。
おもちゃじゃないんだってば。
「…………ねぇ、ミンク威嚇すんのやめてくれる?可哀想に、こんなに震えちゃってるじゃん」
「別にしてねーよ」
「睨むなっっってんの」
「もともとこんな顔なんだよ」