第30章 シークレットサンタ
「お決まりな夜の情事解消に作ろうよっ!てなった時に、伽耶が、透け感のある布じゃないとダメだって言って結局作らなかったじゃない?」
「え、そうだっけ……?」
そんな前のめりな感じだったっけ?
「でも…これを贈り物にするの?」
ベビードールなんて、着たことも買った事も着ようと思った事もない。
「ここまで来たら作るしかないでしょ!」
針子はやる気満々だけど…
「いや待って!みんな分かってる?だって、これを贈り物にすると言う事は、これを好きな人の前で着ないといけないと言う事だよ!?」
私がプレゼントよぉ〜。なんて、言葉だけでもかなり引かれそうなのに、エロい下着を恋人の前で着て自分を贈れと?そんな漫画やアニメでも中々見ない事をしろと?
「伽耶だって信長様との夜をもっと盛り上げたいでしょ?」
「いや、私は……」
(信長様は常に絶好調だから…なんて言えないっ!)
「もう、伽耶の悪い癖が出てるよっ!女は度胸!こんなにされて喜ばない恋仲はいないって!」
「そ、そう?本当に?」
(この時代はこう言うのオッケーな感じ?)
「本当だって!それに一人じゃなくて、みんなでやるんだから怖くないよ!」
(そっか、私だけじゃない。みんなも一緒かぁ…)
私はだんだんと洗脳されて行き、
「そう……だよね……?」
「うん、そうそう。素敵な”くりすます”にしようって、伽耶が言ったんだよ?だから、ね、作り方教えて」
「………うん、分かった。そうだよね!みんなで楽しむって決めたんだから、楽しまないとだね!」
最後は針子達にまんまと乗せられ、ベビードールをみんなで作って自分自身を贈り物にして夜を盛り上げようって事になった。