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【イケメン戦国】オレ様とカエル

第28章 勝利のキス



「えっ!光秀さんっ!」

やめておけばいいのに、私はまんまと後ろを振り返ってしまい……

「小娘に俺の心配をされるとは、嬉しくて涙が出そうだな」

それはそれは愉しそうに口の端を上げて笑う光秀さんと目が合った。


「みっ、みっ、…どっどっ……っ!」
(訳:光秀さん、どうしてここにっ!)


「俺の部下である九兵衛がなぜここにいるのかを考えれば、そのささやかな頭でも分かるだろう?」

「!」
(そうだった!光秀さんに用事があるから九兵衛さんはここに来てるんだ!)

「それにしても、俺の心配を俺ではなく俺の部下にするとは、随分とつれないじゃないか」

「いや、あの……光秀さんはとても忙しいかなって……」

なんとか間合いを取って逃げたいのに、切れ長の目がそれを許さないと見据えて来る。

「それにお前の言う祭りの日は確か、信長様の命により俺たち武将が三河の花火を打ち上げる日ではなかったか?」

「え?そっ、そうでしたっけ?」
(はい。そうです。それを阻止したいんですっ!とは言えないっ!)

「もしや、俺を祭りに参加させないよう画策していた訳ではあるまいな?」

(鋭いっ!)

「やっ、やだなぁ、そんな訳ないじゃないですか。そうか、でもそう言えば、お祭りの日は皆さんで競われるんでしたよね、あはは…」

(早く逃げて次の策を考えなくては……っ!)

「言っておくが、俺と政宗をなんとかしようなどと、思わぬ方が良いぞ?」 

壁ドンで逃げ道を塞いだ光秀さんは、更に高く口角を上げて私に顔を近づけた。

「どうして政宗が出てくるんですか?」
(うわーん、心の中読まれてるーっ!)


「簡単だ。お前、俺に酒を盛る気でいただろう?」

目の前でヘビ..じゃなくて光秀さんに睨まれていると、今度は後ろから政宗の声が……





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