第25章 余裕な彼

信長様は怒ってるって…当たり前だ！


助けに来てくれた事に感動してばかりでちゃんと信長様の気持ちを考えていなかった。

あの客引きの場で信長様と会ってから、今の今まで信長様は私に笑いかけてもいなければ、再会の抱擁みたいな事だってしていない！

私の頭の中は本当にお花畑なのかもしれない……

「ん、私……ごめっ、ん——！」

信長様に言わなければならない言葉は沢山あって、まずは謝ろうとするも、力強い口づけにねじ伏せられてしまう。

「遊女に言葉などいらぬ、俺をただ満足させよ」

「っ………！」

熱い手が私の着物の裾を割って侵入する。

太ももを撫でながら這い上がりたどり着く先は信長様にしか触れられたくない場所…

でも、今触れられるのは……

「待って！」

手で阻止しようと伸ばした手は、いとも簡単にもう片方の手に捉えられ両手をまとめて頭の上に縫い止められてしまった。


「無駄口を叩くな」

「っ！」

(怒りを宿した目……)

抵抗する術をなくし、乱れた着物から露わになった足に信長様は再度手を滑らせ私の秘所へと触れた。

「……っ、あっ、」

「もう濡れておるのか？俺を楽しませてもおらんのにか？」

ずぶっ！と信長様の指が私の中をこじ開けていく。

「ぁっ！」

「淫らな声だな。貴様だけ喜ぶとは遊女の風上にもおけん」

「っ、ごめんなさい」

乱暴な言葉に乱暴な態度……

私の事は、あくまで遊女として扱うつもりなんだろうか……？

こんな信長様は初めてで、なのに触れられて濡らしている自分が反省をしていないと信長様に示しているようで恥ずかしくて、心がぐちゃぐちゃになって涙が出た。


「ごめんなさい。迷惑ばかりかけてごめんなさい」

「何を謝っておる？貴様は俺が買った女だ。早く俺を楽しませろっ！」

許してくれる気はないような本気の怒り方…

「あっ、…やっ、…こんなのヤダっ！ああっ！」

例えお仕置きだと言って意地悪く抱かれても、こんなに乱暴にされたことは今までない。