第24章 エゴサーチ
楓とお茶をして手習いを終えた後、私は部屋で一人悶々としていた。
「あーーん、どうしよう……っ!」
蛙化現象に陥りやすい人間は自意識過剰な人が多いらしいみたいなコラムを読んだ事がある。
かく言う私も筋金入りの自意識過剰人間だと自負している。だから、こんなことを聞いたら気になって仕方がない。
しかも私と付き合ってから信長様の浪費癖に拍車がかかったみたいな言われ方は信長様が悪くなったと言われているようで悲しいし悔しくて、
ただ今かなり底の方まで深く落ち込み中………
「うーー、まるでスポーツ選手の彼女になった気分だ……」
成績が良いと良い彼女だと言われ、成績不振だと全てその伴侶のフォロー不足にされる。
「SNSのない時代で良かったかも……」
こんなすごい人の彼女なんだもの、きっとあることないこと書かれまくっていたに違いないし、気になって毎日エゴサしてたに違いない!
「でもこのままじゃダメだよね……」
何より、信長様に迷惑をかけてるなんてダメだ。
日々様々な形で私を幸せにしてくれる信長様に私が返す事ができるのは誠実でいることと誰にも負けないこの気持ちだけ。
「まずは何がいけないのかを検証しよう!」
エゴサーチは好きじゃないけど、何をするとどう言われるのかを知る事は悪いことじゃないし自分のためにもなる。
さぁ、エゴサーチ開始だ!
まずは、朝起きたら一番に行く厨へとインタビューへ。
「お願い、何でもいいの。教えてっ!」
「……と言われましても…」
夕食の支度に取り掛かり中の厨番の人に何か私のことで気になったことがないかを聞いてみた。
「私が信長様に甘やかされてるなと思う事でもここは直した方がいいと思うことでも何でも良いの。悪いとこがあればなおしたくて…」
「伽耶に不満なんてありません。むしろ毎朝の様に手伝っていただいて感謝してる位で……」
「あ、ありがとうございます」
感謝を述べられてじーーんと胸が熱くなる。
って、ダメダメ、こうやってみんなの優しさに甘えてるから私良い気になっちゃうんだ。
「些細なことで良いのお願い」
手を顔の前で合わせてもう一度お願いすると、